三菱東京FGが経営統合に先立ちUFJに出資することになりましたが、その方式が三井住友からの買収も視野に入れた面白い手法になったので取り上げます。記事はこちら。
三菱東京がする出資の方法は、持株会社であり上場されているUFJホールディングスの新株を引き受けるのではなく、HDから見れば子会社であるUFJ銀行の議決権なしの優先株を引き受けるというものです。
その優先株は、親会社であるUFJホールディングスが株式公開買い付けなどにさらされたら普通株に転換するというもので、グループの中核であるUFJ銀の経営に拒否権を持つことでポイズン・ピルのような役割を果たさせる意図が含まれています。
優先株は種類株の一種ですが、商法222条2項よりその内容は定款で定めることができるとされているので、会社の実情にあったカスタマイズをできます。
そこを利用したというわけですが、定款で定めればどんな内容でもいいというわけではないので、この優先株が違法でないと確言できるわけではないですね。