意外な使い方


表現の自由と住居侵入の件について最高裁判決が出ました。

政党のビラ配布のためにマンションに立ち入ったら住居侵入だとして逮捕されたというものです。

最高裁判所第二小法廷平成21年11月30日判決 平成20(あ)13 住居侵入被告事件

新聞など報道では大きく取り上げられていますが、すでにでている立川テント村事件と同趣旨です。上記判決文中でも引用されています。よって法的構成に特段、目新しい点はなく、本件マンションにおける構造等にてらすと住居侵入に該当するという事例判断を示した点に意義があるのだと思われます。

さて、表現の自由と刑罰というと、典型的な憲法問題のように思えてきますが、このビラを配ろうとして入ってくると住居侵入になるというのは企業法務的にも押えておかねばいけない重大な点です。

変な勢力が社宅に入ってくるのをとめるのに使えます。

法務部よりも労務担当が気にしないといけない点かもしれませんが、いやはや変わったところで役に立つというのはあるものです。

これらの判例で示された判示にしたがって社宅の敷地に警告文をきちんと出しておかねばならないわけです。そういう意味では、マンションの構造等に関する具体的な判示がいやに厚いことが、自由主義的観点からビラ配りをする当事者の行動に指針を与えるというだけではない意味を持っていることがわかってきますね。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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