米SEC、利益相反を懸念して投信会社に手数料規制


このブログでは「利益相反に日本は甘い。アメリカではとてもシビア。」という趣旨のことを何度か書いてきましたが、そのシビアさを実感させてくれる出来事がありましたので取り上げます。

アメリカでは、投信会社が自分の投信商品を買ってくれた証券会社に株式の売買注文を出す傾向があるそうです。投信を買ってくれたということで売買注文を出す証券会社の手数料が他に比べて高くてもそうする傾向があるということで、投資家に言われなき負担を強いるということで、利益相反防止の観点から、手数料規制を設けることにしたというものです。記事はこちら

これだけみると、言われなき投資家の負担を防いで証券市場の健全育成を図るという点からは理解ができますが、利益相反には若干直結しないように思えます。
利益相反というよりは、むしろ独禁法の問題のように読めますが、実は、証券会社は最良執行義務など投資家の利益に資するように取引すべき義務があり、こういった点から考えると、投資家の利益と証券会社の利益・投信会社の利益が対立するために利益相反関係があるわけです。

日本でも、民法の最初のほうに利益相反が出てくるのにあまり重要視されないのは不思議な話ですが、アメリカではこのような使い方をされます。
利益相反行為をしていた場合のペナルティーも恐ろしいものがあるようなので機会があったら取り上げてみたいと思います。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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