オンライン上での雑誌閲覧サービスに日本雑誌協会が著作権侵害として中止を要請 運営会社は一時中止を発表


情報サービス会社エニグモが開始したオンラインで雑誌を閲覧できるサービス「コルシカ」について、日本雑誌協会が著作権侵害であるとして中止を求めており、運営会社は一時中止を発表しました。

雑誌ネット閲覧サービス:運営会社が一時中止を発表(毎日新聞2009年10月9日)

インターネット上で雑誌を有料で購入、閲覧できる会員制サービス「コルシカ」を開始したエニグモ(東京都渋谷区)に対し、日本雑誌協会がサービスの中止を求めていた問題で、エニグモは9日、雑誌協会に加盟する全94社の出版物についてサービスを一時中止すると発表した。

(略)

このサービスで雑誌をオンラインで購入するとオンラインで閲覧することができるというサービスなのですが、運営元がスキャンしておいたものを閲覧する仕組みになっているようです。

エニグモは、購入者しか閲覧できないことを捉えて私的複製の範囲内と主張しています。

しかし購入者が具体的に現れる前にあらかじめ複製している以上、私的複製の範囲内だというのには無理があるように思われます。

第30条(私的使用のための複製)

著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。

一 公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器(複製の機能を有し、これに関する装置の全部又は主要な部分が自動化されている機器をいう。)を用いて複製する場合

二 技術的保護手段の回避(技術的保護手段に用いられている信号の除去又は改変(記録又は送信の方式の変換に伴う技術的な制約による除去又は改変を除く。)を行うことにより、当該技術的保護手段によつて防止される行為を可能とし、又は当該技術的保護手段によつて抑止される行為の結果に障害を生じないようにすることをいう。第百二十条の二第一号及び第二号において同じ。)により可能となり、又はその結果に障害が生じないようになつた複製を、その事実を知りながら行う場合

2 私的使用を目的として、デジタル方式の録音又は録画の機能を有する機器(放送の業務のための特別の性能その他の私的使用に通常供されない特別の性能を有するもの及び録音機能付きの電話機その他の本来の機能に附属する機能として録音又は録画の機能を有するものを除く。)であつて政令で定めるものにより、当該機器によるデジタル方式の録音又は録画の用に供される記録媒体であつて政令で定めるものに録音又は録画を行う者は、相当な額の補償金を著作権者に支払わなければならない。

 

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About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

3 thoughts on “オンライン上での雑誌閲覧サービスに日本雑誌協会が著作権侵害として中止を要請 運営会社は一時中止を発表

  1. いつも拝読しています。
    無理な解釈ですが、それでサービスをローンチしてしまったのが理解に苦しみますね。

  2. コメントありがとうございます。
    この事件は何だか不可解で、何でこんなことをしたのかよくわかりませんでした。
    何か事情があるのでしょうかね。

  3. ■オンライン雑誌閲覧サイト「コルシカ」、一時サービス縮小へ- 逆の見方をすれば、実は素晴らしい販促になるかも?
    こんにちは。このサイト初めて知ったとき、「素晴らしい!!、黒船の来航に匹敵する大変動!!」どうやって出版社のコンセンサスを得たのかと思い、それを知るためもあって早々登録してしまいしまた。しかし後で、必ずしもコンセンサスを得ていなかったと知り、多少がっかりしました。しかし、このサイトのやっていることは、先駆的で挑戦的だと思います。GoogleBooksも似たようなことで、全世界的に物議をかもしています。全出版物のデジタル化は時代の趨勢だと思います。印刷媒体主体の出版社側も、既得権益にばかりこだわらず、いずれ何らかの形で歩み寄ることが、生き残りの条件になってくると思います。詳細は、是非私のブログをご覧になってください。

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