隠す必要もなくなってきた


民主党が、歳入庁構想などという分かりにくい形でひそかに明らかにしていた社会保険庁の職員の公務員の身分を維持する方策ですが、ついに正面から明らかにした模様です。

なぜかあまり大きく取り上げられていないので、マスコミの姿勢がどうかと思います。

民主、社保庁を当面存続  年金機構移行を凍結、秋に法案(47ニュース)

民主党は15日、衆院選で政権獲得した場合には、社会保険庁の年金部門を引き継ぐ公法人「日本年金機構」の来年1月の発足を凍結する方針を固めた。秋に想定される臨時国会に凍結法案を提出、成立を期す。社保庁は当面存続させて年金記録問題解決に全力を挙げさせる。将来は、衆院選マニフェスト(政権公約)の目玉政策である年金制度改革実施の際に国税庁と統合し、税と保険料を一体的に徴収する「歳入庁」を創設する考えだ。

年金機構は社保庁の一連の不祥事を受け2007年6月に成立した社保庁改革関連法で設立が決まった。社保庁への懲罰的な意味が強く、不祥事で処分された社保庁職員は機構への移行を認めないことになっている。このため社保庁を存続させることには自民、公明両党から「民主党を支持する労働組合の擁護だ」と強い反発が出そうだ。

政府は年金記録問題について来年1月までに「一区切り」を付け、その後は発足した機構に業務を引き継ぐとしている。

だが年金記録問題に関し「国家プロジェクトと位置付け、2年間、集中的に取り組む」と公約した民主党は、職員が公務員ではなくなる機構では、政治の監督が十分行き渡らなくなると問題視。マニフェストの基となる政策集でも「記録問題がうやむやになる可能性がある」と指摘している。

政権獲得後は、厚生労働相や新設を予定する「年金担当相」が直接指揮できる組織として社保庁を当面残し、記録問題の解決を進める考えだ。

年金記録の追及のためにはこのままがいいと言う理屈のようですが、いかにもとってつけたようなもので、労組からの要望で公務員の身分を維持するためというのが本音ではないでしょうか。

選挙情勢がかなり優勢である為に、隠しておく必要がなくなったというところでしょうか。

ちなみに、民主党が主張してみのもんたも朝ズバとかで言及して日本中に広まってしまった「天下り団体に、2兆円以上を出している」という言説ですが、これは、天下りのトップがいる特殊法人への支出をすべて足してしまっているもので、天下りで再度払っている退職金に2兆以上を払っているわけではないのです。

まったく不要な団体だけではないので、まるで天下りを禁止すると2兆浮くような錯覚が起きてしまいますが、そのようにはいかなそうです。

これに限らず、民主党が象徴的に挙げる数字は誇張が多く、ディベートとアサーションを勘違いしている日ごろの言動とあわせて、彼らの浅さがよく分かり、国会では問題になっているようなのですが、なぜかこれもマスコミは全く報道していないようです。

財源はあるあるといっている件についてもそうなってしまう可能性がありますが、そうなってしまったら果たしてそのとき責任を取ってくれるのでしょうか。分からないようにごまかすのでしょうかね。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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