アメリカのテキサス州東部地区連邦地方裁判所がマイクロソフトのワープロソフトwordのうちの一部のヴァージョンがカナダに本拠を置くi4iの特許を侵害しているとして、販売を差し止める命令を出しました。
ワード販売差し止め判決…米連邦地裁(読売新聞2009年8月13日)
【ニューヨーク=池松洋】米テキサス州の連邦地方裁判所は12日、米マイクロソフト(MS)のワープロソフト「ワード」の2003年版と07年版がカナダのソフト開発会社「i4i(アイ・フォー・アイ)」の特許を侵害したとして、それぞれのワードの販売を差し止める判決を下した。
同地裁はMSに対し、約2億9000万ドル(約280億円)以上の賠償金をi4iに支払うことも命じた。米メディアが報じた。
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i4iは、同社が1998年に取得したプログラム技術の特許をMSが侵害したとして、07年に提訴していた。
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テキサスの連邦地裁はいろいろな点で有名なのですが、またもや衝撃的な判断を示すことになりました。
マイクロソフトは上訴する方針としていますし、あくまでアメリカの特許に基づいたアメリカにおける判断ですので、日本で店頭からwordがなくなるということはにわかにはおきませんが、よく目にする製品にこのような判決が出ることは非常に衝撃的ではあります。
問題となっている技術は、最近のwordに塔載されたxmlに関する技術であるようなので、仮に特許侵害があるにしてもwordが一切販売できなくなるようなことはないでしょうし、原告もそういうことを求めているわけではないと見解を表明しています。