旧カネボウ個人株主、産業再生機構からの種類株取得の際の価格の公表がなかったため普通株のTOBの価格が不当に低かったとしてトリニティを提訴


旧カネボウの個人株主が投資ファンドのトリニティ・インベストメントを新たに提訴しました。

本日の日経朝刊に記事があったのですが、ネット版には載っていないようなので引用はなしです。

今回の提訴は、トリニティが産業再生機構から種類株を相対で取得した対価は201円であるのに、そのことを開示しなかったために、一般株主の普通株式に対するTOB価格が162円になり、高く処分する機会を失ったというものです。

201円の方が公開されていれば、TOBに応じなかったとか、安く提示されたのでTOBに応じるわけに行かず売ることができなかったという趣旨のようです。

種類株と普通株とでは全く同じ価値とはいえませんから、普通株も201円で買うべきであったのだとはいえませんので、適切な価値は別途普通株について計算する筋合いのものでしょう。

ちなみにTOB後に少数株主からの買取価格に関する価格決定の申立てに関しては、東京地裁は360円が適当と判断しています。これはまだ確定していませんが、トリニティの提示した少数株主に対する買取価格はTOB価格と同じであったので、TOB価格も安すぎるといえるかもしれません。すると今度の訴訟にも理由は十分にあることになりそうです。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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