トライアイズ、監査役によって株主総会決議取消訴訟が提起されている決議について臨時株主総会を開いて再び議案とすることを表明


監査役が監査費用の請求訴訟を会社に対して提起しているという珍しいことが大証ヘラクレス上場のトライアイズで起きていることはお伝えしましたが、そのエントリーでも少し触れましたが、監査役は株主総会決議の取消訴訟も提起しています。

このたびトライアイズは、事態の打開を目指してこれら取消訴訟の対象となっている決議について再び臨時株主総会を開催して議案として上程するとリリースしました。

株主総会決議取消訴訟に対する対応方針に関するお知らせ

何を狙っているのかは、基本的なことですが、明らかです。

判例(最判平成4年10月29日民集46巻7号2590頁【ブリヂストン事件】)によると、同一内容の再決議を、取消訴訟が確定した場合に遡及して効力が生じるという条件で行うと株主総会決議取消訴訟の訴えの利益はなくなるとされているために、これによって訴訟を一気に解決することを意図しているわけです。

上記リリースは監査役の行動を極めて厳しい表現で非難しており、この点でも異例です。

しかし、このトライアイズの一件を見ていると、少数株主の利益まで考慮しなくてはならないことからそういう意味で本質的に会社のために正しいことを考えて行動するべき(だと私は考えています)監査役の善管注意義務と、支配株主によって左右されうる株主民主主義との対立という深刻な問題が起きうることを痛感しました(別にトライアイズの株主ことを言っているのではなく対立することが起き得るという考えに至ったというだけです)。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)