ライブドア初の配当 大株主の堀江氏には配当せずと報道される


ライブドアが初の配当をしたことが話題になっています。その当否自体が議論となっているようですが、それとはやや異なる点に注目したいと思います。

赤字のライブドア、配当に680億円…純資産の半分以上(読売新聞2009年6月26日)

LDH(旧ライブドアホールディングス)の株主総会が26日、東京都大田区で開かれ、計約680億円を配当する剰余金処分案など3議案が賛成多数で可決された。

同社は粉飾決算事件でフジ・メディア・ホールディングス(旧フジテレビジョン)に約310億円の和解金などを払ったが、純資産は約1200億円あり、このうち半分以上を配当にあてることになる。

(略)

同社は堀江貴文元社長らによる粉飾決算事件後、2006年4月に上場廃止となり、大株主は投資ファンドや外資系金融機関。約17%を保有する第2位株主の堀江氏には配当しないという。

堀江氏には配当しないと報道されているのですが、これだと法的におかしなことになりそうです。

確かに会社に損害を与えたという過去がありますが、その件はまだ東京地裁で係争中のようで、損害賠償額も確定していません。よって、相殺するというには無理があります。

よって単純に考えると、会社法105条や109条に反するような気がします。

第105条(株主の権利)

株主は、その有する株式につき次に掲げる権利その他この法律の規定により認められた権利を有する。

一 剰余金の配当を受ける権利

二 残余財産の分配を受ける権利

三 株主総会における議決権

2 株主に前項第一号及び第二号に掲げる権利の全部を与えない旨の定款の定めは、その効力を有しない。

第109条(株主の平等)

株式会社は、株主を、その有する株式の内容及び数に応じて、平等に取り扱わなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、公開会社でない株式会社は、第百五条第一項各号に掲げる権利に関する事項について、株主ごとに異なる取扱いを行う旨を定款で定めることができる。

3 前項の規定による定款の定めがある場合には、同項の株主が有する株式を同項の権利に関する事項について内容の異なる種類の株式とみなして、この編及び第五編の規定を適用する。

そうではなく、配当しないのではなくて、配当請求権を仮差押するなら分かるのですが、ライブドアはこの件についてリリースをしていないようなので、どういう構成なのだか正確には分かりません。何だか妙な文言を報道で目にするだけになっています。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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