ペイントハウス架空増資事件で投資コンサル社長を金商法の偽計取引禁止違反の容疑で逮捕


かつてリフォーム会社のペイントハウスという会社がありましたが、その会社の経営再建をめぐって架空増資が行われて増資したかのように虚偽の公表をさせたとして、それをさせた投資コンサル社長が金商法違反で逮捕されました。

具体的には偽計取引禁止に違反したとされています。金商法の偽計取引禁止が適用されるのは珍しいので注目されています。

投資コンサル社長を逮捕 ペイントハウスに架空増資させた疑い(日本経済新聞2009年6月24日)

東京の住宅リフォーム会社「ペイントハウス」(現ティエムシー)の2005年5月の第三者割当増資を巡って同社に虚偽の発表をさせたとして、東京地検特捜部は24日、投資コンサルタント会社「ソブリンアセットマネジメントジャパン」(東京・千代田)社長、阪中彰夫容疑者(58)を証券取引法(現金融商品取引法)違反(偽計取引)容疑で逮捕した。

見せかけの増資を行う「架空増資」に対し証取法違反の偽計取引を適用するのは初めて。特捜部は証券取引等監視委員会と共同で事件の全容解明を進める。阪中社長は容疑を否認しているとみられる。

阪中社長の逮捕容疑は、ソブリン社が出資する投資ファンドが05年5月にペイント社の新株を引き受けた際、新株の代金約3億4000万円の大半を払い込み直後にペイント社から流出させたのに、相応の資本増強が行われたと同社に虚偽の事実を公表させた疑い。(24日 22:31)

金商法は158条に禁止行為をまとめて規定していますが、主に風説の流布は適用されたことがあるものの、そのほかにはあまり実績がありませんでした。

金融商品取引法

第158条(風説の流布、偽計、暴行又は脅迫の禁止)

何人も、有価証券の募集、売出し若しくは売買その他の取引若しくはデリバティブ取引等のため、又は有価証券等(有価証券若しくはオプション又はデリバティブ取引に係る金融商品(有価証券を除く。)若しくは金融指標をいう。第百六十八条第一項、第百七十三条第一項及び第百九十七条第二項において同じ。)の相場の変動を図る目的をもつて、風説を流布し、偽計を用い、又は暴行若しくは脅迫をしてはならない。

架空増資なので、増資した会社側でなら会社法の問題になるところですが、あくまで外部のコンサルタントであるので、何の問題になるかというと難しいところがあります。

虚偽の公表をした当のペイントハウスは、虚偽であることを認識しているのでしょうから、共犯ということになるのでしょう。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

One thought on “ペイントハウス架空増資事件で投資コンサル社長を金商法の偽計取引禁止違反の容疑で逮捕

  1. 「内閣不信任案採決!」 多少ブレるでしょうが、否決されます

    本題に入る前に、このオトコの話題を少し。
    詐欺式市場で大活躍の野村證券出身の阪中氏です。
    水やオイルで薄めた安物の材料を使い、今朝 「…

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