公取委、値引き販売禁止についてセブンイレブンに排除措置命令


かねてからお伝えしていますが、値引き販売禁止の件について本日22日に正式に公取委からセブンイレブンに排除措置命令が出されました。

株式会社セブン-イレブン・ジャパンに対する排除措置命令について

ざっと読んだだけなのですが、公取委の構成の特徴は、フランチャイズ契約上は価格設定が自由に出来るとなっているのに事実上の色々な手法を用いて価格拘束をしており、廃棄ロスはフランチャイジー側の負担であることから、これは優越的地位濫用だというものであるように思われます。

コンビニエンスストアは定価販売が当たり前であるのが現実であるのに、契約上は逆であるのは意外な感じを受けますが、独禁法違反に構成要件的には該当する行為を正面から規定する訳には行かないということなのでしょうか。

しかし、契約の問題を離れて、コンビニエンスストアという業態の特徴を考えて、競争法的に価格拘束が正当化できるかというと別問題であり、正当化できるという見解もあります。価格拘束によって合理化され全国一律価格で提供できるという考え方です。すると、契約を基礎にしては優越的地位濫用に見えてもなお全体としては正当化できるという事態にもなります。この場合はどうなるのかよく分からないところです。

また、廃棄ロスをフランチャイジー側が負うことになることの当否も問題であり、ロイヤリティーに関する判例(以下のリンク参照)での考え方からは合意されしていれば有効となるように思われます。ロスはフランチャイザーではコントロールできないので、フランチャイジー側に負わせて、無駄に発注しないように努力を促すという正当化はありうるところです。

最高裁、セブンイレブンのロイヤリティーの計算方式をめぐり、フランチャイジー側の訴えを認めた原審を破棄

よって、優越的地位濫用に該当するとしても、競争法的に違法となるかはつめて考えると決着とは行かないように思われます。

セブンイレブンだけではなく、コンビニエンスストア業界全体に大変な影響がありうる事案ですので、今後のセブンイレブンの対応が注目されます。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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