シャルレ、委員会設置会社から監査役設置会社へと移行


MBOに関して創業家出身の経営者による不適切な事象があったシャルレですが、経営再建に伴って機関設計をそれまでの委員会設置会社から監査役設置会社へと改めると公表しました。監査役会まで設けるようですが重要なのは伝統的な監査役に回帰するという点でしょう。

委員会設置会社がだめだということで監査役設置会社に戻るのは極めて珍しいことです。

機関設計変更(監査役会設置会社への移行)に関するお知らせ

監査役会設置会社への移行に伴う代表者および役員の異動に関するお知らせについて

単純な理解としては、ガバナンスを重視すると委員会設置会社というイメージがあります。

社外取締役の設置が義務付けられるなどの点があり、監視が行き届くように思われるからです。

しかし、何度も指摘していますが、社会取締役の定義は極めて片面的です。親会社の取締役などは社外取締役になれるからです。

会社法

第2条(定義)

十五 社外取締役 株式会社の取締役であって、当該株式会社又はその子会社の業務執行取締役(株式会社の第三百六十三条第一項各号に掲げる取締役及び当該株式会社の業務を執行したその他の取締役をいう。以下同じ。)若しくは執行役又は支配人その他の使用人でなく、かつ、過去に当該株式会社又はその子会社の業務執行取締役若しくは執行役又は支配人その他の使用人となったことがないものをいう。

シャルレで問題を引き起こしたのは親会社の取締役ではないのですが、社外取締役の定義がやや不十分であるためという点では共通します。

創業家出身者がすべて社外取締役となっていたために不十分な働きしかしなかったためです。MBOをしようというのですから監視の不十分を通り越して、むしろお手盛りに加担するようなこともありるでしょう(加担したかについては事実認定はされていません)。

上記リンク先のリリースでは以下のように言及しています。

当社の普通株式に対する公開買付け(MBO)における利益相反行為が生じた一因としては、創業家以外の取締役が全て社外取締役であり、かつ、非常勤であったため、社外取締役らに対する情報伝達が不十分であったことも挙げられる

他にも縷々理由を挙げていますが、決定的なのは上記の点ではないかと感じました。

委員会設置会社の現実の利用は意外なことにグループ企業の子会社で盛んなことといい、委員会設置会社の真実についての認識を持たせてくれる一件ではないかと思えます。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)