大阪高裁、JR西日本の日勤教育を違法と認定 損害賠償を増額


福知山線の事故で有名になりましたが、JR西日本で乗務員に対してミスがあった際に日勤教育という補習授業のような勤務をしているとされています。

これを受けた社員が会社を訴えた事件の控訴審判決で、大阪高裁は28日、第一審判決よりも請求を認めたを認めた原告を増やし、かつ賠償額も増額する判断を下しました。

日勤教育、二審は賠償金増額 大阪高裁、JR西に命令(日本経済新聞2009年5月29日)

勤務中にミスした社員に対するJR西日本の「日勤教育」のあり方が問われた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は28日、原告3人のうち2人について違法と認め、JR西側に慰謝料など計90万円の支払いを命じた。一審・大阪地裁は1人について違法とし、15万円の賠償を命じていた。

新たに認められたのは運転士の男性(52)。判決によると、運転士は2003年、停止位置を過ぎて自動列車停止装置(ATS)が作動した際、無断で解除し、会社に報告せず、日勤教育を命じられた。

一宮和夫裁判長は、日勤教育自体は一審に続き「必要性は肯定できる」と判断。その上で男性の日勤教育が73日間だった点を「極めて長期」と指摘。事前に期間を定めない点も「直ちに違法といえないが、いたずらに労働者を不安定な地位に置くもの」として裁量権の逸脱を認定した。(28日 23:31)

ただし、判断の内容についてはよく注意が必要です。

日勤教育の必要性自体は肯定しており、具体的な実施内容が程度を超えているというような判断になっています。業務命令権の濫用ということになると思われます。

鉄道の乗務員職場というのは職場管理がかなり難しいところですので、そのような事実に対する理解は伺われる判断なのではないかと思われます。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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