三洋電機株主、違法配当に関して旧経営陣に対して責任追及の訴えを提起


三洋電機がかつて不正経理によって違法配当をしていたことが明らかになっていますが、会社が責任追及をしないということで株主が当時の経営陣に対して責任追及の訴えを提起しました。

 

三洋電機株主が旧経営陣を提訴 「違法配当」で278億円請求(日本経済新聞2009年5月19日)

三洋電機が不適切な会計処理で違法配当を繰り返し会社に損害を与えたとして、西日本在住の男性株主が18日、創業家一族の井植敏・元会長を含む旧経営陣ら17人に計約278億円の損害賠償を求める株主代表訴訟を大阪地裁に起こした。

訴えなどによると、同社は2007年12月、不適切な会計処理があったとして01年3月期以降の決算を訂正。株式評価損などを計上し直し、01年3月期は908億円の赤字に転落。その後も赤字が続き違法配当が判明した。

男性株主は昨年12月、02年9月中間期から04年9月中間期までの5期分、計約278億円について、配当可能な利益が無いのに実施した違法配当だったとして、井植元会長らに賠償請求の提訴をするよう同社側に請求した。(00:59)

 

会社法で株主代表訴訟は、責任追及の訴えを名前が改められましたが、実質は同じです。むしろ責任追及だけではなく不公正な発行価格の場合の差額支払の追及もあるので、名称はやや不適当かもしれません。

さて、違法配当をすると役員等は会社法462条の責任を追うことになります。

よって責任追及の訴えの対象になるわけですが、847条1項から原則はいきなり株主が提起するのはなく、提訴請求を会社に対してすることになります。上記引用から分かるように、提訴請求をした上でのことであるために、原則どおりの経緯をたどっていることが分かります。

会社法

第462条(剰余金の配当等に関する責任)

前条第一項の規定に違反して株式会社が同項各号に掲げる行為をした場合には、当該行為により金銭等の交付を受けた者並びに当該行為に関する職務を行った業務執行者(業務執行取締役(委員会設置会社にあっては、執行役。以下この項において同じ。)その他当該業務執行取締役の行う業務の執行に職務上関与した者として法務省令で定めるものをいう。以下この節において同じ。)及び当該行為が次の各号に掲げるものである場合における当該各号に定める者は、当該株式会社に対し、連帯して、当該金銭等の交付を受けた者が交付を受けた金銭等の帳簿価額に相当する金銭を支払う義務を負う。

一 前条第一項第二号に掲げる行為 次に掲げる者

イ 第百五十六条第一項の規定による決定に係る株主総会の決議があった場合(当該決議によって定められた同項第二号の金銭等の総額が当該決議の日における分配可能額を超える場合に限る。)における当該株主総会に係る総会議案提案取締役(当該株主総会に議案を提案した取締役として法務省令で定めるものをいう。以下この項において同じ。)

ロ 第百五十六条第一項の規定による決定に係る取締役会の決議があった場合(当該決議によって定められた同項第二号の金銭等の総額が当該決議の日における分配可能額を超える場合に限る。)における当該取締役会に係る取締役会議案提案取締役(当該取締役会に議案を提案した取締役(委員会設置会社にあっては、取締役又は執行役)として法務省令で定めるものをいう。以下この項において同じ。)

二 前条第一項第三号に掲げる行為 次に掲げる者

イ 第百五十七条第一項の規定による決定に係る株主総会の決議があった場合(当該決議によって定められた同項第三号の総額が当該決議の日における分配可能額を超える場合に限る。)における当該株主総会に係る総会議案提案取締役

ロ 第百五十七条第一項の規定による決定に係る取締役会の決議があった場合(当該決議によって定められた同項第三号の総額が当該決議の日における分配可能額を超える場合に限る。)における当該取締役会に係る取締役会議案提案取締役

三 前条第一項第四号に掲げる行為 第百七十一条第一項の株主総会(当該株主総会の決議によって定められた同項第一号に規定する取得対価の総額が当該決議の日における分配可能額を超える場合における当該株主総会に限る。)に係る総会議案提案取締役

四 前条第一項第六号に掲げる行為 次に掲げる者

イ 第百九十七条第三項後段の規定による決定に係る株主総会の決議があった場合(当該決議によって定められた同項第二号の総額が当該決議の日における分配可能額を超える場合に限る。)における当該株主総会に係る総会議案提案取締役

ロ 第百九十七条第三項後段の規定による決定に係る取締役会の決議があった場合(当該決議によって定められた同項第二号の総額が当該決議の日における分配可能額を超える場合に限る。)における当該取締役会に係る取締役会議案提案取締役

五 前条第一項第七号に掲げる行為 次に掲げる者

イ 第二百三十四条第四項後段(第二百三十五条第二項において準用する場合を含む。)の規定による決定に係る株主総会の決議があった場合(当該決議によって定められた第二百三十四条第四項第二号(第二百三十五条第二項において準用する場合を含む。)の総額が当該決議の日における分配可能額を超える場合に限る。)における当該株主総会に係る総会議案提案取締役

ロ 第二百三十四条第四項後段(第二百三十五条第二項において準用する場合を含む。)の規定による決定に係る取締役会の決議があった場合(当該決議によって定められた第二百三十四条第四項第二号(第二百三十五条第二項において準用する場合を含む。)の総額が当該決議の日における分配可能額を超える場合に限る。)における当該取締役会に係る取締役会議案提案取締役

六 前条第一項第八号に掲げる行為 次に掲げる者

イ 第四百五十四条第一項の規定による決定に係る株主総会の決議があった場合(当該決議によって定められた配当財産の帳簿価額が当該決議の日における分配可能額を超える場合に限る。)における当該株主総会に係る総会議案提案取締役

ロ 第四百五十四条第一項の規定による決定に係る取締役会の決議があった場合(当該決議によって定められた配当財産の帳簿価額が当該決議の日における分配可能額を超える場合に限る。)における当該取締役会に係る取締役会議案提案取締役

2 前項の規定にかかわらず、業務執行者及び同項各号に定める者は、その職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明したときは、同項の

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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