内々定取消の労働審判で企業側に75万円の支払が命じられる


内定取消が大きな問題になりましたが、学生が企業側を訴えて労働審判を申し立てていた事件があります。

その労働審判は福岡地裁で行われていたのですが、9月末の取消であったため内々定の取消にあたるのですが、企業側に75万円の支払を命じたことが明らかになりました。

内々定取り消し、75万円支払い命令 福岡地裁、違法と認定

福岡県の20代男性が、景気悪化で採用の内々定を取り消した福岡市の不動産会社を相手に、約370万円の損害賠償を求めた労働審判で、福岡地裁は13日、不動産会社に解決金約75万円の支払いを命じた。

(略)

審理で会社側は「正社員も削減しなくてはならない状況下で内々定取り消しは仕方がなかった」と違法性を否定。男性側は「取り消しは労働契約の一方的な解除で違法」と主張し、同社で1年働いた場合に得られる賃金など約370万円の損害賠償を求めていた。

労働審判は原則3回期日で解決ということになっていますが、この審判も3回目の期日で解決となったとされています。

この後は、異議があれば訴訟になってしまいますが、どうなるか微妙なところです。

内定なら労働契約がすでに始まっているとすることで法的には決着がついています。そこで内々定なるものはその前の段階として法的効果を生じさせないために設けているわけですが、それに対してこのような法的効果を認められてしまうのは、企業側としては異論があるかもしれません。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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