会社法に「合同会社」誕生へ


以前、有限会社廃止について取り上げましたが、そのかわりに、資本を公募せずかつ有限責任である会社制度として、「合同会社」という新たな会社形式が誕生する方向となりました。法制審議会が、来年の通常国会への提出を目指している会社法案への盛り込むことを決定したようです。記事はこちら

この「合同会社」はアメリカのlimited liability company(LLC)をモデルにしたもののようです。日本でも出資して閉鎖会社で事業を行い、利益を配分するような活用を念頭においているようです。
ただ、LLCの大きな特徴は、投資に活用しやすくするため、税制の優遇がある点なのですが、税は法務省の管轄でないため、そこまで同じに設計できるかは全くわからなくなっています。

明らかになった限りで考えると、この合同会社の特徴は、資本を公募しない形態であり有限責任であることのほかに、会社の内部関係を相当程度、定款による自治にゆだねてしまう点にあるようです。

株式会社では、資本の額に応じた多数決によって最高意思決定をしていますが、この合同会社では、定款で決めておけば資本多数決ではない意思決定も可能であるようです。
定款自治は最近の会社法分野でのテーマの一つだったので、この辺に結実してきたようです。
会社を出資者の契約と見ることができれば、内部関係も契約で決めてよいという考え方もできるわけで、閉鎖会社に限定されるこの合同会社のような場合では、そう取り扱うことも可能という判断なのでしょう。

これに対して、資本市場で株式が取引される会社の場合は、投資家保護の観点からある程度の規格化が必要なので、内部関係について会社法で規制しておくことは意味があると思われます。

それにしても、有限会社廃止が日経に載ってからちょうど一週間でこういう報道が出るとはなんだか怪しいですね。
リンクした記事を御覧頂けるとわかりますが、ソースも書いていないし…。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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