東京地裁、集団移籍した社員を懲戒解雇したモルガン・スタンレーに退職金の支払を命じる


モルガン・スタンレー証券が集団移籍した社員を懲戒解雇処分にして退職金を支払わなかったために、元社員が支払を求めた事件で東京地裁は28日に支払を命じる判決を言い渡しました。
判決全文はまだ公開されておらず、報道もされていないのでよく分からないのですが、競合他社に対する移籍なのではないかと思われます。
すると転職と退職金の問題であると同時に、競業避止義務や職業選択の自由の問題でもあることになります。
どういう社内規定を有していたのかまるで分からないので、なんともいえませんが、懲戒解雇で退職金を支払わないという法的構成になっているところに特徴があります。
職業選択の自由があり、退職金が賃金の後払いの性格があるとはいっても、三晃社事件によるならば、退職金は競合他社への就職をした場合の減額規定があるなら、その限度でしか退職金は発生しないのだとなるはずです。
退職金減額規定で不支給にしまうことまで許容されるかは疑問ですが、懲戒よりは減額構成の方が堅実だったのではないかと思われます。
そもそも請求のうちどの程度が認容されたのかも分からないので、なんとも言いようがないのですが、やはり懲戒解雇による不支給とはかなり過激な構成であると思われます。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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