シティ、独占交渉権があるとしてワコビア買収をめぐり法的措置


米大手銀行ワコビアの買収をめぐり、当初シティが買収すると発表されながら、一転してウェルズ・ファーゴが買収することになりました。ウェルズ・ファーゴの方が提示額が圧倒的に大きいのに加えて、シティによる買収には当局の介入があることを嫌ったことも影響しているようですが、シティが一旦発表にまでこぎつけた以上、法的にはある程度の拘束力がある状況まで進展したと考える方が妥当で、法的問題が生じることは十分ありえるところです。その通りで、シティはウェルズ・ファーゴの行為は独占交渉権の侵害であるとして、ニューヨーク州の裁判所に法的措置をとり、ワコビアと再度交渉を持つことになりました。シティのリリース さしあたり、ニューヨーク州の裁判所からは差止命令を得ているようですが、安い金額の買収提案を強制することなどできませんから、この先は再交渉の結果次第ということになります。どこまで交渉が進んでいたのかわからないのでなんともいえないのですが、結果として破談になっても、いくらかの損害賠償は得られると思われます。この場合、日本では信頼利益になり、あまりたいした金額にはなりませんが、アメリカではさすがにそれよりは巨額になる傾向があります。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)