元若ノ鵬、解雇無効確認訴訟を東京地裁に提訴


力士の大麻取締法違反事件は労働事件に発展しました。元若ノ鵬が東京地裁に日本相撲協会を相手取って解雇無効確認を提起しました。************************************************************************************************* 元若ノ鵬が相撲協会を提訴、解雇無効確認求める(日本経済新聞2008年9月11日) 大麻取締法違反(所持)容疑で逮捕され、8日に処分保留で釈放された大相撲の元若ノ鵬、ガグロエフ・ソスラン元力士(20)が11日、日本相撲協会を相手取り、解雇処分の無効確認を求める訴訟を東京地裁に起こした。(略) 記者会見した同元力士は「相撲に戻るために裁判をやる。若い時は誰でも間違いがあり、自分は悪いことをしたが、解雇は厳しい」と話した。同時に地位保全を求める仮処分申請もした。(22:01) ************************************************************************************************* 世間の注目を浴びている事件が労働事件にもなったという点で取り上げておきます。もっともいくつかの点で法的にも興味深いものがあります。まず問題となっているのは、起訴はされなかった事件に対して解雇(おそらく懲戒解雇)をしたという点です。懲戒解雇なら懲戒権の濫用ではないかという問題になるのだと思われます。労働審判ではなく、最初から訴訟を提起している点もあります。労働審判の大半は双方歩み寄りの解決に落ち着いているのですが、本件の事実関係では、そういったことはあまり期待できないので、労働審判を挟んでも時間が余計にかかるだけかもしれません。もう一点は、仮処分申請をしている点です。解雇が争われる事件で、仮処分をするのは当然のことですが、実際の労働事件では賃金の仮払いだけ命じて、仮の地位までは認めないことが多くなっています。本件ではどのような仮処分を求めているのか定かではないのですが、スポーツであり離れていると熟練度の問題から戻れなくなるとすると、少し判断は変わりうるかもしれません。いずれにせよ、大麻取締法違反の構成要件に該当している行為をしており、これだけ世間を騒がせているので、濫用だとはいいにくいのではないかと思います。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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