三菱UFJ、子会社の米地方銀ユニオンバンカル・コーポレーションの完全子会社化を目指してTOB


三菱UFJフィナンシャルグループの子会社にアメリカの有力地方銀行ユニオンバンカル・コーポレーションがありますが、これは完全子会社ではなく、65.4%の出資にとどまっています。これの完全子会社化を目指して、三菱UFJはTOBを行うとしていますが、公開買付価格に対して低すぎるという見解が、ユニオンバンカル・コーポレーション側から示されています。************************************************************************************************* 三菱UFJのTOB提案「企業価値を過小評価」 米銀の特別委(日本経済新聞2008年8月13日) 【ニューヨーク=松浦肇】米有力地方銀行、ユニオンバンカル・コーポレーション(本社カリフォルニア州)の特別委員会は13日、三菱UFJフィナンシャル・グループによるTOB(株式公開買い付け)の提案について「企業価値を過小評価している」と反対する声明を発表した。声明は「協議に応じる用意がある」とも指摘しており、買い付け価格を引き上げる狙いがあるとみられる。ユニオンバンカルには三菱東京UFJ銀行が65.4%を出資し、三菱UFJは完全子会社を狙って残り約35%分のTOBを提案した。株式買い付け価格は1株当たり63ドルで、株式を完全取得した場合の投資額は約30億ドル(約3300億円)。18日から9月15日までTOBを実施する予定だ。(略) ************************************************************************************************* これだけ見ると、ユニオンバンカル・コーポレーションが反対であるかのように思えますが、そんなことはなく、少数株主の権利のために適切に行動しているだけのことだと思われます。結合企業法制のない日本では、少数株主が閉じ込められてしまったり買い叩かれてしまうのではないかという懸念がよく出てきますが、アメリカでは支配株主の責任や被買収側の役員の義務に反することになるので、ここはきちんとやらないといけないとされています。日本では支配株主の責任を追及するには、法人格否認の法理が有力な構成ですが、これは簡単に発動できるものではないので、日米で少数株主の権利保護には実質的には違いが生じているといわざるを得ないでしょう。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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