改造パチスロ販売会社社長を商標法違反で逮捕


出玉率を調整したパチスロの改造などはどういった法律問題を生じさせるでしょうか。
色々な構成が考えられますが、実は、摘発のツールとして確たるものに商標法違反があります。
それが用いられた事例があり報道されたので取り上げて、なぜ商標法違反になるのかについて簡単に整理しようと思います。
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違法パチスロ販売で社長逮捕(MSN産経2008年8月4日)
 茨城、愛知など5県警の合同捜査本部は3日、勝ち負けの確率を調節した違法な集積回路(IC)チップを組み込んだパチスロ機を製造、販売したとして、商標法違反容疑でパチスロ製造会社「ファースト」社長の大島享容疑者(41)=岡山市平井=を逮捕した。
(略)
 
 調べでは、大島容疑者は7月29日に同容疑で逮捕された社員ら7人と共謀し、大手メーカー製の正規商品の商標に似せた印字がされた、違法なICチップを取り付けたパチスロ機を製造。昨年11~12月まで計72台を茨城県内のパチンコ店3店に計約2500万円で販売した疑い。
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上記報道のポイントは、正規商品の商標に似せたICチップが使われたという点です。
パチスロの改造製品については最高裁判決があります。
著名事件名としては端的にパチスロ事件と呼ばれているものです。
最判平成12年2月24日刑集54巻2号67頁
この事件では、本物の製品ではSHARPの電子部品が使われているところ、改造したもので代替して、正規品に見せかけるためSHARPの商標をつけたという事件です。
パチスロ機では、電子部品が外に露出しているわけではありませんから、電子部品につけた商標が果たして自他商品識別機能を果たしているのかが問題となりました。
この事件では、多分裏側とかからなのだと思いますが、ケースを通じて外から視認できるという点と、代替部品として基盤だけで販売されてもいる点などが作用して、商標権侵害であるとされました。
かなり限定的な判示をしているので、改造パチスロ台なら何でも商標権侵害になるわけではないように読めますが、上記報道の事案では、正規品に似せた商標をつけたICチップをつけているとのことなので、この判例の射程に入りそうな事例であるように考えられます。

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About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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