西村あさひの草野弁護士が講義中の話題で、「知財をやりたいという若い人が多いが、弁護士で知財だと訴訟しかないので、企業の中とかでないと…」という話をされていました。
要するにミスマッチという話ですが、政府も知財だと強調するし、マスコミも取り上げるし、知財高裁もできるしで、これからは知財の時代だって感じは確かにしますが、これらから生じるイメージほどには知財関係の求人ってないです。
市場がないというわけではなく体制整備をちゃんとしていないという面もあるので、知財を勉強して担い手が増える意味は大いにあると思いますが、乖離はあるということは現実です。
会社の人事課長が私に苦言を呈して、「知財なんかじゃ稼げないぞ」といわれたことがあります。
私は3つくらいに分野が分かれている会社の法務の中では、どちらかというと知財畑ではなく、むしろ労務系なのですが、何で知財のことを引き合いに出したのかいまだによく分かりません。
まあ、とにかく会社の中のイメージでは知財とはそういう感じでして、稼ぐものというよりは守るものとりあえずとっておくものという感じもまだまだ強いわけです。
末吉先生が面白いせいか、東大ロースクールの学生さんも結構「知財やってみたい」と仰っている方がいますが、現実は中々大変です。
企業法務全般も一緒にできないといけないでしょうね。