文化庁、私的録音録画補償金に携帯プレーヤーとHDD内蔵録画機器を含めることを提示へ


私的録音録画補償金の見直しで、文化庁がiPodのような携帯音楽プレイヤーやHDDレコーダーのような録画機器を対象に含めることを文化審議会に提示することが明らかになりました。

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iPod課金を提案へ=HDD録画も対象に-補償金制度見直しで・文化庁
iPodなどデジタル携帯プレーヤーへの課金が議論となっていた「私的録音録画補償金制度」について、文化庁は7日までに、同プレーヤーなどを課金対象に加える見直し案をまとめた。8日の文化審議会の会合で提示する。著作権の権利者側が課金を求めてきたが、負担増となるメーカーは課金拡大に反発している。
 同庁が新たな課金対象として提案するのは、携帯プレーヤーとハードディスク駆動装置(HDD)内蔵型録画機器。補償金の根拠として、複製が可能な音楽CDからの録音、無料デジタル放送からの録画を念頭に置いている。
 ただ、これらの製品の使用方法は従来製品と異なる部分がある。例えば、携帯プレーヤーではインターネット経由で複製不可能な形式の楽曲を録音することも多い。同庁は今後、利用実態を調査して、課金額の検討を進める方針。
(略)
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媒体の利用が減ってきて制度が縮小する一方なので、見直しという話は以前から出ていましたが、やはり対象を拡大して、再生を図る方向になりました。

PCや携帯電話は他の用途も多くあることから今回提示する対象からはずされています。
PCも含めるべきという意見が権利者団体からは出ていましたから、配慮したということなのでしょう。

消費者からの反発もかなり予想されますが、消費者は蚊帳の外に置かれるのが私的録音録画補償金なので意見の反映には難しいものがありますが、従来からメーカーは非常にこの制度に反発していましたので、今後の議論は非常に難しいものになると思われます。

さしあたり思いつく問題点として、HDDレコーダーへの課金ですが、地上波デジタル放送はCPRMを採用しており、DVDに焼く場合は私的録音録画補償金が課金されたものにしかできなくなっています。DVDにダビングするとHDDからは消えてしまいますので、これでは二重課金になりかねません。
ダビング10がまだ実現しておらず、課金する実体的根拠はまだできていないのに、課金の議論が途上に上がってきてしまいました。

まあアナログ放送についてならダビングし放題ですので理由は完全にないとはいえませんが、地上波デジタルに移行する日は近づいており、この日が遅れることは都合上ありえません。
地上波デジタルの制度のうえで議論をすることが当然ということになりますが、それを前提として考えると、今回言われていることで果たして課金の根拠として十分なのか疑問なしとはしません。

私的録音録画補償金関連の条文などの法的根拠については以下のエントリーに記述しています。
私的録音録画補償金制度見直し、結論を先送りへ

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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