独禁法改正、審判制度を大幅変更へ


独禁法違反行為があるとして、公取委が出す排除措置命令・課徴金納付命令は、行政処分に当たります。
よって、当然、不服申し立てができることになりますが、独禁法上の不服申し立てが法定されており、これを経てからでないと訴訟提起はできません。

独禁法上法定されているのは、審判(独禁法52条以下)ですが、これは一般的な行政処分に対する不服申し立てとは異なり、処分庁である公取委が自ら審理に当たることになります。

当の処分庁が不服申し立ての相手方となるのは、行政処分一般に対する不服申し立てを定めている行政不服審査法では異議申し立てですが、これは要するに当の処分庁に上級行政庁がない場合にするものですので、独立性の高い公取委とはいえ、一般原則からは異例ということになります。

そこで、公正でないとして、産業界からは批判が強かったのですが、独禁法改正をして、談合やカルテルのときは審判制度を前置せず、直接裁判所に不服申し立てができる制度になることになりました。

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公取委、談合やカルテルの不服審判廃止・企業、直接裁判所に(日本経済新聞2008年1月25日)

公正取引委員会は、独占禁止法違反の行政処分の是非を公取委自らが判断する審判制度を大幅に見直す方針を固めた。談合やカルテルについては、不服審判制を廃止し、企業が直接裁判所に申し立てる制度にする。企業合併審査や不当廉売などについては、公取委が企業の主張を聞いてから処分内容を判断する「事前審判制度」に改める。審判制の撤廃を求める経済界などの意見を取り入れ、従来の方針を転換する。
(略)
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About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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