やはり痛ましいな


福岡の自動車事故で危険運転致死にならずに業務上過失致死になったことが大きな波紋を広げていますが、ざっと調べてみたところ、下級審裁判例なら危険運転致死傷の事例は結構あります。

刑法
第208条の2(危険運転致死傷)
アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で四輪以上の自動車を走行させ、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。その進行を制御することが困難な高速度で、又はその進行を制御する技能を有しないで四輪以上の自動車を走行させ、よって人を死傷させた者も、同様とする。
2 人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で四輪以上の自動車を運転し、よって人を死傷させた者も、前項と同様とする。赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で四輪以上の自動車を運転し、よって人を死傷させた者も、同様とする。


業務上過失致死にとどまるかという形で問題となったものもありますが、これは208条の2第1項後段の高速度についてのもので、時速70キロはこれに当たらないとしたものでした。
大半の事例は、事実関係から認定されているものであり、今回のケースも事実認定の結果判断が分かれたということになるかと思います。

最高裁の判断は第2項の方についてはありますが、第1項の方にはありません。

しかし、データベースに載っているものだけしか分からないのですが、危険運転致死では、上限の20年の刑が出ているものが複数ありました。どれも自己で3人4人と亡くなっている事件でして、自動車事故による人的被害がいかに大きいかが分かる感じがします。

まだできたばかりとはいえ、かなりのケースがデータベースには登録されていました。
裁判例を調べて事実認定と危険運転の関係について少し書いてみようかと思ったのですが、沢山あって簡単にはできないことがわかりました。
日を改めます。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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