東証、非公開会社の無議決権株上場制度を創設へ


現在のところ東証ではほとんど普通株式しか上場されていません。
例外としては、伊藤園の無議決権配当優先株式がありますが、これは普通株も上場している公開会社が複数種類を上場しているケースです。
過去に上場された種類株の例もソニーのトラッキングストックくらいですので、複数種類の上場でした。
これは東証に優先株などの種類株を上場するには、すでに上場企業である必要があるため、種類株だけの上場はできないことになるからです。
このような状況からの大きな変更ですが、東証は、非公開会社の無議決権株の上場を容認することになったことが報道されました。
4月からとされています。
これは非公開会社が成長して公開会社になるのではなく、資金調達のニーズを満たしつつ、会社の経営権には動きがないようにという意図でして、無議決権種類株のみ上場して、議決権のある普通株はこれまで通り譲渡制限をしておくことを認めることになります。
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東証、無議決権株4月にも上場制度・資金調達多様に(日本経済新聞2008年1月9日)
東京証券取引所は、株式を公開していない企業が議決権のない株(無議決権株)だけを上場できる制度を設ける方針だ。早ければ4月からの実施をめざす。創業間もない新興企業などが経営の枠組みを維持したまま成長に必要な資金を調達する手段を増やす。無議決権株は一般的に普通株より配当が高い種類株の一種。上場により一般投資家の選択肢も増えることになる。
(略)
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ただ、これは例によって日経が先行報道したもののようでして、正式なリリースはもう少し後になると思われます。
無議決権株ということは、代わりに配当優先などの内容になっているのが普通ですので、無議決権というだけではなく、配当をしない場合は議決権が復活するなどの付帯して持っているべき内容について何らかの規制がなされると思われます。
株式を公開していない会社は定款で種類を問わずに譲渡制限をつけていると思います。この制度が創設されたら無議決権株についてのみ譲渡制限を設けない種類株にするために定款を改める必要がでてくるでしょう。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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