退職慰労金を廃止してストック・オプションを付与する企業が急増


最近、役員の退職慰労金を廃止して、代わりにストック・オプションを付与する企業が増えていますが、2007年末における具体的な数値について報道がなされたので取り上げておきます。
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役員退職金代わりに自社株支給、4割増・07年末、上場企業で158社(日本経済新聞2008年1月8日)
役員退職慰労金の代わりに自社株を支給する企業が増えている。ストックオプション(株式購入権)を使って在任中に付与する仕組みで、導入企業は2007年末で158社と1年間で4割増えた。慰労金制度は算定基準が不透明で株主からの批判が強い。経営陣と株主の利害を一致させて企業価値の向上につなげる。
(略)
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退職慰労金は、支給額の算定方法を総会で決議して、具体的な支給は取締役会任せになっています。
会社法の規制からはこれで大丈夫ですが、そもそもの算定の根拠となる役員報酬が不明であるため、いくらになるのか株主が大まかな額を認識した上で委任しているとはいいがたく、外国の機関投資家の株主が増えるにしたがって批判が強まっていました。
また、もらう側としても、業績が悪化している中でやめると、もらえなくなることになる傾向があるので安定的に支給して欲しいというニーズがありました。
それらのために、退職慰労金廃止とストック・オプション付与の流れが強まっています。
ちなみに、退職慰労金代わりのストック・オプションは、実例を見てみると税制上の適格を満たさないものもあります。そういうのは会社に若干の負担が生じますが、それでもストック・オプションへの移行は確実な動きとなっています。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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