東京地裁、電話加入権値下げによる損害賠償請求訴訟で請求を棄却


NTTの地域会社が電話加入権を値下げしたことが話題になりましたが、これを会社の資産として計上しているためか、法人と個人から、国とNTTを相手取って損害賠償請求訴訟が提起されています。

東京地裁は、22日、請求を棄却しました。

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電話加入料下げ、損害賠償認めず・東京地裁(日本経済新聞2007年10月23日)

 「固定電話の加入料の引き下げで電話加入権の資産価値が下がった」などとして、171の法人・個人が国やNTTなどに約1億2000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁(秋吉仁美裁判長)は22日、「電話加入権は電話の提供を受ける権利で金銭の返還請求はできない」として請求を棄却した。原告側は控訴する方針。

 判決理由で秋吉裁判長は、電話加入権を「加入者が契約時に一律に負担する電話施設工事費用の一部」と認定。質権などが設定できることから「財産権の一種」とする原告側主張について、「社会的に価値があると評価されても金銭債権と同じではない」と退けた。

 NTTが2005年、加入権料を7万2000円から3万6000円に値下げしたことが契約者を公平に扱う義務に違反したとの主張については、「値下げは他事業者との競争上必要で合理性がある」と認めなかった。(23:00)
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電話加入権とは、電話を引く際の負担金のようなものなのですが、NTTとは別の業者が売ったり買ったりしており、流通性があるものになっています。
また特別法で質権の設定もできるのですが、東京地裁からは金銭債権とは異なるという判断を示されました。

東京地裁平成19年10月22日判決 平成18(ワ)11104 損害賠償等請求事件

【補訂】
11月4日 判決全文へのリンクを追加しました。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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