ファイル交換ソフトwinnyの開発者、著作権侵害の幇助で逮捕


有名なファイル交換ソフトwinnyの開発者が著作権法違反の幇助の疑いで逮捕されました。記事はこちら

この開発者は東大の助手であるとのことで、東大でも調査に乗り出しています。こちら

直接の罪名は、著作権法119条1号にある著作権侵害罪の幇助です。幇助とは、正犯がその罪を犯すのを助ける行為のことです。物理的に助けるもの精神的に助けるものの両方を含みます。

アメリカでは、ファイル交換ソフトを作っただけでは罪にはならないとされていると報道されており、それとの比較で扱われています。

日本法の著作権は、著作権者の権利がかなり手厚くなっており、私的複製が個人の権利であることを忘れているような法制になっています。
ネットワークに接続されたパソコンのHDDに著作物をコピーするだけで、送信可能化権という著作権の侵害となります。
また、winMXなどの先行のプログラムがあり、それらを受けてで開発しているのですから、幇助の故意についてもありといえそうに思えます。
このため、日本法だけに目を向けると、winnyの製作は著作権侵害行為を幇助している行為に当たりそうです。

あと、著作権法119条2号とのバランスの関係も指摘できるかもしれません。
119条2号は、コピー機を著作権侵害行為に使わせたものを処罰する規定で、アナログコピー機を使わせるのは処罰するのに、デジタルコピーをさせるのは処罰しないのはおかしいと判断したのかもしれません。

よって日本法だけに目を向けるなら、実体法上、著作権侵害行為の幇助ありといえそうな感じです。
今後の検察の判断が注目されるところです。
被疑事実が一件だけなら、逮捕から23日以内に決まることになります。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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