大統領のための6つのルール


この間、日経の囲み記事で、安部総理の突然の退陣によせて、ドラッカーの論文「大統領のための6つのルール」が引用されていました。

6つのルールのうち一部しか載っていなかったので、残りが気になり、もとの論文に当たってみました。
以下がその全容です。

1、「何を行わなければならないか」を問え
2、集中せよ、二兎を追うなかれ
3、あまりに当然と思われることなどありえないと思え
4、細かいことに手出しをするな
5、政権内に友人を入れてはいけない
6、当選後はキャンペーンをやめよ


さて記事中で言及されていたのは、当然ながら5番目です。

「大統領のための6つのルール」はドラッカーの翻訳を多く出しているダイヤモンド社の「未来への決断」に収められています。
ただあまり訳がうまくないのか、これでは十分に意味が伝わらないかと思います。
特に1が一番いいことを言っているのに消化不良ですので、ニュアンスを加味してもう少し意訳すると

1、やりたいことではなく、やらなければならないことを考えよ

とでもなるでしょうか。

これはアメリカ大統領に限ったことではなく、政治の世界を超えて会社でも言えることです。
どうしても、やりたいことやとりあえずやれることから、手をつけようとするものです。
そして何かしらやっていることに満足感を覚えてしまうものです。
しかし、やらなければいけないことをしないで過ごすということは単なる時間の無駄に過ぎないのでした。

郵政解散の衆院選大勝利後、郵政民営化がひと段落着いたら、自民党からでてきたのは、およそ国民は改革の更なる進展を期待しているであろうにかかわらず、議会で多数が得られたことから憲法改正を考え始めました。

先の参議院選挙で年金や総理としての不適格が作用して民主党は勝利したのにもかかわらず、やろうとしているのは党内左派勢力に影響されてにみえる自衛隊の対テロ戦争への協力の問題やこれまた反動的な農家への所得補償などのばらまきばかりです。

のどもと過ぎればなんとやらで、国民の信託を受けたとばかりにやりたいことを始める政治は厳しく質さねばなりませんね。


さて、5に関連してですが、ドラッカーは友人のほかにも、配偶者に政権内の地位を与えることに否定的です(ファーストレディーではなく、補佐官とかそういうもののことです)。
これまでのアメリカの歴史で、配偶者でなりながら、政権内に地位を得た人物、それはヒラリー・クリントンただ一人です。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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