経済産業省、売掛債権の電子的譲渡に関する法制を整備へ


本来なら債権譲渡は、民法にあることですから、法務省の所管事項であるように思えるのですが、売掛債権の流動化を意図して、経済産業省が売掛債権の電子的譲渡に関する法制度整備に乗り出すことになりました。記事はこちら

手形では裏書があるので、二重譲渡はおきにくいものの、ただの債権では起きてしまいうるという現状認識が根底にあるようで、電子的登録制度を整備することで、売掛債権の譲渡の裾野を広げようということのようです。

現時点では、多分、指名債権譲渡ということになるでしょうから、確定日付のある通知が対抗要件になりますが、それでは二重譲渡を十分に防げないし(というか対抗要件と二重譲渡は別問題です)、迂遠であるというのが現行法の問題点ということのようです。

今後の展開としては、民法との整合性、セキュリティの問題など様々検討課題がありそうですが、法務省、金融庁なども間接的に参加することで、整合的な法制度の確立を目指すようです。

最近、産業再生法などがいい例なのですが、経済産業省が、本来だったら法務省が法制審議会に図って行うような改正を一部分野に限って主導的に行うということがあります。縦割行政の垣根を取り払い、行政の競争がもたらされるという点ではいいことなのですが、個人的には、経済産業省が他省庁の縄張りに突っ込んでいって作った法律はどうも出来がいまいちで、派手な触れ込みや期待のわりには、実効性が伴っていないのではないかという気がするのですが、どうなんでしょうか。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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