ブルドックの買収防衛策、株主総会で承認される


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注目のブルドックの株主総会ですが、スティール・パートナーズを標的にした買収防衛策が可決されました。
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ブルドック株主総会、買収防衛策を可決・スティールに対抗(日本経済新聞2007年6月24日)
(略)
 ブルドックの打ち出した防衛策の議案には、スティールが反対の意向を示していた。ただ、ブルドック株を保有する凸版印刷など取引先企業が支持したほか、個人投資家らの賛同も合わせ3分の2以上の賛成票を得た。
 ブルドックの買収防衛策は全株主に新株予約権を発行したうえで、スティールへの割り当て分は株式に転換せず、現金で買い取る内容。スティールの株式保有比率を約3%まで低下させる狙いがある。
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株主総会で可決されたからといって、買収防衛策が会社法上適法になるわけでは全くありませんが、適法に作用する事実にはなるとはいえるでしょう。
今後は新株予約権の発行の差止めをめぐって争われることになります。
新株予約権の発行差止めに関しては、最近はかなり実例があり、発行の目的に応じて判断するという感じですが、本件ではその外に、この防衛策の当否が別途問題になりそうな気がします。そこで株主平等原則との抵触が問題になると考えられます。
この防衛策について、葉玉弁護士は比較的に適法側の見解を日経でコメントされていました。
確かに、買収防衛策の標的となっている者には交付せず、その他の株主に交付するというのに比べると適法でしょうが、株主権に著しい制約があるのは否定できず、株主平等原則が公理と化している日本の商法の世界ではかなり厳しい感じがします。
もっとも本件ではスティールがすでに株主になっているので、このような差別的扱いをしないと防衛策にならないというのも確かです。
会社法でどう変わったのかということですが、会社法に条文としては存在しており、判断としては難しいのではないでしょうか。
会社法
第109条(株主の平等)
株式会社は、株主を、その有する株式の内容及び数に応じて、平等に取り扱わなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、公開会社でない株式会社は、第百五条第一項各号に掲げる権利に関する事項について、株主ごとに異なる取扱いを行う旨を定款で定めることができる。
3 前項の規定による定款の定めがある場合には、同項の株主が有する株式を同項の権利に関する事項について内容の異なる種類の株式とみなして、この編及び第五編の規定を適用する。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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