アデランス、スティール・パートナーズから株主提案を受け買収防衛策などを見直し


スティール・パートナーズは、2月末現在でかつら大手アデランスの発行済み株式の24.69%を保有している筆頭株主ですが、アデランスの5月24日の株主総会に向けて、3月28日に買収防衛策廃止の株主提案を行いました。
スティールの株主提案に関するアデランスのリリースはこちら

これに対してアデランスは、買収防衛策の一部見直しおよび株主還元強化および取締役会の構成変化からなる対策をまとめ、株主総会で買収防衛策の承認を得る意向です。

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アデランスが買収防衛策を一部変更、スティールの廃止要請に対応(朝日新聞2007年4月21日)

(略)
同社は、足元で低迷している業績をテコ入れするため、09年2月期を初年度とする中期経営計画策定に向けて検討していた企業価値向上策を、9月から前倒し導入することにした。国内事業で広告宣伝を強化し、海外では他企業の買収などを通じてシェア拡大を目指すなどとした。詳細は別途公表するという。山川取締役はこれにより「(現中計で目指している)売上高800億円の達成を目指したい」と述べた。同日発表した08年2月期の通期売上高予想では778億円としている。

 また、コーポレートガバナンスの強化策として、社外取締役の2人を選任して経営の客観性を保つとともに、取締役の任期を2年から1年に短縮して経営責任を明確にする。一方、株主還元策として、2008年2月期までの期限で総還元性向100%を目指すとしていた従来の方針を継続。07年2月期は従来の年間配当予想を50円から75円に引き上げた。08年2月期は80円を計画している。

 アデランスの現行の買収防衛策の有効期間は5月24日の定時株主総会まで。株主総会で承認が得られなければ防衛策は廃止になる。同社によれば、発行済み株式のうち2月末時点の外国人株主の保有比率は50.75%、安定株主の比率は20数%。
(略)
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アデランスの買収防衛策自体は、2006年12月に取締役会決議で導入済みでして、今回の定時総会で承認を得るという流れになります。
アデランスの買収防衛策はこちら

現行のアデランスの買収防衛策は、いわゆる事前警告型です。
アデランスは現行の防衛策の一部を手直しは以下の通りです。
・独立委員会に社外取締役を加える
・発動の最終決定をする取締役会の構成を社外取締役を増やす
・取締役の任期を2年から1年に変更する

また株主配当を重視するため、連結純利益をすべて配当と自社株買いにまわすとしています。

独立委員会は現行3人なので、社会取締役を一人入れると4人になってしまい、偶数になってしまうので意見が2対2で割れた場合決議できない事態がおきてしまいます。
決議要件を直すのかもしれませんね。

配当に関しては同意を得られそうですが、買収防衛策の発動の是非は取締役会にありますので、スティール・パートナーズが従来から批判している点はそのままになっている買収防衛策です。
この抱き合わせで同意を得られるかは微妙かもしれません。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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