財務省、三角合併時の課税繰り延べの条件を公表


5月より、会社法で制定されながら凍結されていた三角合併が解禁になりますが、その際の課税繰り延べの条件について財務省が省令を改正し、官報に掲載されました。
*************************************************************************************************
課税繰り延べ、事業所・雇用が条件――三角合併で財務省令公表(日本経済新聞2007年4月14日)
財務省は13日、外国企業が自社株を対価に日本企業を買収する「三角合併」が5月に解禁されるのに合わせ、合併時の課税繰り延べを認める詳細な条件を省令で正式に公表した。外資が日本にペーパーカンパニーを設立して合併するケースは認めず、日本子会社が事業所を構え、従業員を雇用している場合に限定する。収益を上げていなくても、広告宣伝や市場調査などの営業活動をしていれば容認する。
(略)
省令では、課税繰り延べの対象を事業所と従業員を持つ事業会社に限定するが「広告宣伝による契約の勧誘」や「販売計画作成のための市場調査」「商品開発などに向けた行政の許認可申請」などの作業を行っていれば容認。日本に製造拠点などを持たない外資でも三角合併を利用できるように柔軟に運用する。
 買収される日本企業と外国企業子会社との間に「事業関連性」があることも条件とする。具体的には事業内容や商品、原材料、営業エリア、顧客基盤などの一部が共通していれば合併が認められる。外資流通業が店頭で販売する商品を製造する日本メーカーを買収することなども可能になる見通しだ。
*************************************************************************************************
三角合併に限ったことではありませんが、組織変更の制度が使われるかは税金の問題と極めて密接に関係しますので、これでようやく制度の内容がが出揃ったことになります。
事業関連性について官報に掲載された財務省令は以下の2件です。
法人税法施行規則の一部を改正する省令(財務三三) 
租税特別措置法施行規則の一部を改正する省令(同三四)
後者の方の租税特別措置法施行規則が本筋の方であり、前者の規定を準用するため二種類の省令が改正されています。
一部で危惧されていたペーパーカンパニーを利用した三角合併は、課税繰り延べが受けられないことになるので、実際には株主の賛同を得られにくく行われないのではないかということになりそうです。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)