まるで法廷地漁り


リニューアル後のNHKの夜9時のニュースは、民法の真似をしているのかやたらと事を荒立てたり、非道さを強調するようなことを良くしていますが、昨日見たなかで、静岡のブラジル人一家殺害事件で犯罪人引渡し条約をあまり締結していない日本の現状を否定的に取り上げていました。

日本が犯罪引渡し人条約を締結しているのはアメリカと韓国だけです。
私が国際法を勉強したころはアメリカだけでしたが、韓国も加わりました。

しかし条約がないからといって、それ以外の国に逃げればOKかというとそうではなく、個別対処になっていますが、大抵の国は日本からの要請に応じます。

また今回のケースのブラジルは国民の国外犯を処罰できるようなので、あちらでの処罰を期待できます。
本当なら日本国の主権かで起こったことなので日本の主権を行使すべきところですが、ボーダーレスになっている昨今ですから国際的な分担も必要でしょう。

NHKの報道でいくと「日本で正義の裁きをしないと」というような感じでしたが、日本では量刑が軽いため、日本での刑事裁判はむしろ犯罪者に喜ばれることがあります。
在日米軍の軍人が起こした事件で、管轄が日本とアメリカ両方に生じてしまったことがあります。
日本では強姦殺人にあたり、アメリカではそれよりは軽い罪名になるところでしたが、量刑は日本では有期刑どまりで結果として10年も食らわないだろうというところでしたが、アメリカでは終身刑というような逆転が起きることが発覚したことがあります。
被疑者は日本での裁判を希望しましたが、米軍はそれを許さず、本国に連れて行き軍法会議にかけてしまいました。

裁判権行使という主権の行使は国にとっては面子にもかかわり、治外法権なんて歴史を知っていると悲願ともなるわけですが、犯罪者から裁いてほしいと思われるようでは情けない話です。
こういうことをしっていると外国で国外犯処罰でもしてもらったほうがいいのではと思ってしまうのです。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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