【貸金業規正法改正問題】例外扱いに反対意見が続出 アメリカからは上限金利下げに反対の声


[関連したBlog]

貸金業規正法の上限金利の引下げで短期少額の貸付を例外として上限金利を上回ることを認める措置に国内から反対の声が相次いでいます。

*************************************************************************************************
貸金業法改正「金利特例」に反対相次ぐ・金融庁懇談会(日本経済新聞2006年8月24日)

金融庁は24日午前、貸金業に関する有識者懇談会を開いた。貸付上限金利は来年の貸金業規制法改正で引き下げる方向が固まっており、この日は少額の短期貸し付けに上限金利の例外規定を設ける「特例」の扱いが焦点となった。「特例を設けると上限金利の引き下げに抜け穴を作ることになる」などとして、弁護士や消費者団体などから反対意見が相次いだ。
(略)
記事全文はこちら

貸付金上限金利の特例措置に反対・日弁連(日本経済新聞2006年8月23日)

日本弁護士連合会は23日に記者会見し、金融庁が貸金業の貸付金利の上限を引き下げるのに合わせて、少額・短期貸し付けに限って金利の上乗せを認める特例を検討していることについて、「新たなグレーゾーン(灰色)金利につながる」として反対する姿勢を示した。24日に開かれる金融庁の貸金業に関する懇談会で表明する。

 日弁連の「上限金利引き下げ実現本部」の新里宏二事務局長は、一部の貸金業者などが「信用力の低い利用者に資金を貸せなくなる」と主張していることに対し、自治体や社会福祉協議会などが実施する「生活福祉資金貸付制度」を利用することで対応できると反論。「上限金利を二つ設ける必要性は乏しい」と述べた。
(略)
記事全文はこちら
*************************************************************************************************

このため金融庁は特例を時限措置とする検討を始めました。

*************************************************************************************************
上限金利の特例は3年程度、貸金業法改正で金融庁検討 (2006年8月24日)

金融庁は貸金業規制法の改正で、少額・短期の貸し付けなどを対象に上限金利の上乗せを認める「特例」について、3年程度の時限措置とする方向で検討に入った。24日の貸金業に関する有識者懇談会で、弁護士などから特例を設けることへの反対意見が相次いだことに対応する。金融庁は8月末までに自民党に提示する改正法案のたたき台に、時限措置の導入を盛り込む見通しだ。
(略)
記事全文はこちら
*************************************************************************************************

例外措置の説明としては、信用力の乏しい人が金融を受けられなくなるため、少額に抑えれば利息負担がそれほど膨らむこともないからということだったのですが、時限措置とすると説明がつかなくなる気がします。
3年間の間に、信用力の劣る人がいなくなるならいいですが、いつの時代でも高利でないと金を借りられない人というのはいるものですから、解決になるはずがありません。
この時限措置化は合理的な理由のつかない緩衝措置というだけでしょう。

一方、アメリカにも日本の消費者金融に大きな利益を有している会社が多く、GEやシティは自らやっています(レイクとディック)し、そうでなくても大手消費者金融の株主には外資が結構入っています。そのため
上限金利下げに反対のロビー活動が始まりました。

*************************************************************************************************
貸金業の上限金利下げ、米金融機関が反対(日本経済新聞2006年8月25日)

【ニューヨーク=松浦肇】金融庁が検討している貸金業規制法の改正案について、米国の金融機関や投資家のロビイスト団体が貸付上限金利を引き下げると「(リスクに見合った)適切な貸付金利が決めにくくなる」「対日投資意欲が衰える」と反対している。与謝野馨金融担当相らに書簡を送ったほか、米財務省も日本政府に非公式に見直しを打診しているという。
(略)
記事全文はこちら
*************************************************************************************************

9月の臨時国会への提出を目指しているため、土壇場で非常に混沌としてきましたが、上限金利下げは実現できるのではないかと思います。
ただ、その後は絶対闇金はある程度の伸張を見せるでしょうから、取締りの方も強化せねばならないでしょう。

ちなみに消費者金融の最大のステークホルダーは外資ではなく、日本の大手金融機関です。消費者金融と銀行系ローンの再編も必至となってくるでしょう。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)