金融庁が貸金業規正法改正で短期・少額の貸付は上限金利引下げの例外とする方向と報道される


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分かりにくいタイトルですが、本日付の日経新聞朝刊で、金融庁が短期・少額の貸付に限り上限金利引下げの例外とする方向で検討に入ったと報道がありました。
このあと与謝野金融担当大臣が結論を出したわけではないとして、決定したわけではないことを強調した旨が別の報道で流されています。

金融庁、上限金利下げで少額・短期を適用外に(日本経済新聞2006年8月15日)
金融庁は来年の施行を目指している貸金業規制法の改正で、貸付金利の上限を引き下げるのに合わせ、少額・短期の貸し付けについては上限金利の上乗せを認める方向で検討に入った。「貸付額50万円以下で返済期間は1年以内」とする案が軸で月内に与党に提案する。上限金利を大幅に下げると、貸金業者が信用力の乏しい利用者に資金を貸さなくなるとの指摘があることに対応する。
(略)
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金融庁として結論出したわけではない=貸金業規制の特例で与謝野担当相(朝日新聞(2006年8月15日)
(略)
与謝野担当相は少額・短期に例外措置を設ける場合の問題点として、「少額とは何か、短期とは何かとの問題がある。また、複数の業者にまたがって借りた場合、多重債務の発生につながる問題がある。(これを)技術的に抑止できるかという問題がある。また、恒久的な措置としての例外を作るのか、激変緩和的要素を考えて暫定的経過措置としての例外を認めるのか意見が分かれる」と指摘。「月末までに(金融庁としての)考え方をまとめて党に答えを出したい。金融庁としてまだ結論を出したわけではない」と述べた。
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グレーゾーン金利は信用力のない人もお金を借りられるようにという政策的判断だったため、上限金利引下げだけでは問題が生じるという考え方はすんなりと受け入れられており、どう例外扱いをするかが争点となっていましたが、ここに来て小規模貸付の例外扱いを検討していることが明らかになりました。
発想としてはごくごく普通だと思いますが、わざと小分けにすることで上限金利をわざと高くするという潜脱がすぐに思いつくのも確かです。
このため日経本紙面の記事では、二件目以降の貸付では特例を適用しないとか追加で貸せないなどの制限を貸すことで防ぐ事を考えている模様です。
以前取り上げた特定の優良貸し金業者を認定するよりはこちらの方が透明性もありよさそうな制度設計ですが、今後の議論を待ちましょう。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

2 thoughts on “金融庁が貸金業規正法改正で短期・少額の貸付は上限金利引下げの例外とする方向と報道される

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