落日燃ゆ


発表した後には打ち上げをしたのですが、翌日はしっかり仕事で、ほとんど寝ずに出勤して「だるいー」とか言いながら一徹すごしました。

酒席での話しですが、やはり中国・韓国による靖国神社に関する横槍には不快感を感じるのが、特に政治的な地位を持たない一般の日本人にも多い感情のようです。
確かにそう思うのはきわめて自然であるとは思います。

ただ私にはひかっかる点があります。
A級戦犯で死刑になったなかに一人だけ文官がいます。
大学の先輩でもあり、サークルの先輩でもあるとされている元首相広田弘毅です。
城山三郎の小説で取り上げられている人物ですので、今日でも比較的人となりを調べることは容易です。

大変な苦労人であり、頭は良かっただろうと思います。
あのような状況下では、仕方がなかったと同情してしまう思いにもなるのですが、それはなんとなく小粒な人物に見えるからでしょう。
しかしヒトラーのように第二次大戦の責任に関して衆目一致する人物とは違って、気の毒に思える事情があるといっても、未曾有の惨禍にいたる過程を担ってしまった責任はあるとも思うのです。

A級戦犯となった軍人も大半は、軍務官僚型の秀才タイプの人物が多く、ステレオタイプで作られた暴力的な軍人とは異なるのが多いのが真実でした。
日本人全員に武士道を植えつけようとした明治国家ですが、スタートから100年たたないうちに人材の小粒化によって大局をかえる指導者を出せなくなり、破綻してしまったわけです。

戦後日本の反省は、政治勢力としての軍がなければ大丈夫という考え方でした。これはある程度は真実ですが、人材が小粒化すると身動きが取れなくなるのでいかなる政治勢力がその時代に存在しようとも危険でしょう。

失われた10年の間日本は機能不全に陥っていましたが、小泉内閣登場後にひとまず乗り切ることができました。
日本の人力はまだまだ大丈夫だったと思ったのですが、この先はどうかというとなんとなく不安な気がするのです。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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