阪急 村上ファンド所有の阪神株を公開買付で取得へ


関西大手私鉄の阪急が村上ファンド所有の阪神電鉄株を取得する方向になりました。

村上ファンドの保有比率は阪神の発行済み株式総数の46%と多いため、上場会社の46%もの株式の変動は相対取引でやるわけに行かないので、公開買付方式になります。

現状の株価より高く設定したら、その他の株主の応募が考えられ、買付数を上回る応募があった場合は案分比例で買わないといけないので、村上ファンドの持ち株だけ引き取ることができるかわからなくなります。そのため買付価格は現状の株価より安くなる模様です。

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阪急HD、阪神株TOB方針確認・取締役会(日本経済新聞2006年4月25日)

阪急ホールディングス(HD)は24日、臨時取締役会を開き、村上世彰氏の投資ファンド(村上ファンド)が保有する約46%の阪神電気鉄道株をTOB(株式公開買い付け)で取得する方針を確認した。今後、村上氏側と売買価格で合意できれば、TOBを始める態勢が事実上整った。ただ、買い取り価格については様々な方法で試算しても、現在の株価を下回る水準が適正との判断を示しており、村上氏側と合意できるかどうかはなお不透明だ。
(略)
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最近のM&A合戦を見ていると、公開買付の価格は株価より高いもので、買収防衛策が繰り出されて資金面での体力勝負ということを想像しがちですが、実際の公開買付は買いたい相手が決まっていることが多いので、買付価格は株価より安いことがもっぱらです。
もっともあまりに安いと、応募した会社が公開会社の場合、株主代表訴訟を起こされる場合があります。
この間のニッポン放送に対するフジテレビの公開買付に東京電力が応じた場合に株主代表訴訟が起こされた裁判の判決が東京地裁でありました。
これでは訴えは認められませんでしたが、買いたい相手からの公開買付は会社の経営と関連するので経営判断の原則が妥当するでしょうが、ある程度妥当な価格の計算作業はしておかないと株主からの追及がありそうです。
ファンドならなおさらでしょうから、一応公開買付の形をとるだけで実質は相対取引というのは危険でしょう。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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