著作権法改正、音楽CDの並行輸入5年間禁止へ


今日の日経に載っていた記事ですが、ウェブ版では同一のがなかったので、引用はなしです。

著作権法の改正案の内容が明らかになりました。

目玉は、年限をきっての音楽CDの逆輸入の禁止で、年限は5年とする方向で調整中のようです。
逆輸入とは、途上国向けの安価な製品を市場で買い付けて、日本に輸入することで、逆輸入された製品は内外価格差があるために競争力が極めて高いことになります。今回は、著作権者の保護のために、音楽CDに限って明文でこれを禁止することにしたものです。
日本の音楽CDの場合、海外販売分の15%が逆輸入で日本に戻ってきているそうで、被害は深刻ということのようです。また音楽CDに限定したのは、CD-DAの規格にリージョンコードのような機能がないこともあると思われます。

一般的には「逆輸入」といわれていますが、法律上は並行輸入といいます。特許法・著作権法とも並行輸入を侵害とすることが文言上不可能ではないために、特許権と著作権両方で並行輸入は問題となっています。

一応、特許に関しては、平成9年7月1日の最高裁判決で決着がついています。この判決はいかにも日本的で、並行輸入は認めたものの、明示で禁止して輸出していれば並行輸入不可というもので、実務的にはどれだけ明示すればいいかの争いになっています。
著作権はこれとは異なり、無方式主義であることからいって、この判決の射程は及ばないとする意見が大勢です。及ばないとはいっても、判決が相当どっちつかずなので、それだけでは著作物の並行輸入はできるのかどうかは定かではありません。結局、このような法改正をする以上、音楽CDには並行輸入禁止、その他については不可能(あるいは解釈問題?)ということになりそうです。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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