米連邦最高裁、ファイル交換ソフトの開発会社に利用者の著作権侵害の責任を認める判断を示す


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ファイル交換ソフトによる著作権侵害について、6月27日の連邦最高裁判決でこれまでの司法判断が転換されました。とはいっても、ファイル交換ソフトの開発流通は合法であるというこれまでのスタンスを変更したわけではなく、新たな観点から開発メーカーに著作権侵害の責任を認める判断になっています。
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かなり簡単に言うと、開発メーカーに責任を認めたのは、配布時に利用者が著作権侵害を増長するようなことを述べたり、著作権侵害の防止に努めなかったという一点につきます。
「世界中の音楽が聞き放題」などと他のユーザーによる著作権侵害行為を前提とした宣伝を繰り返し行っていたため、このような感じで著作権侵害行為を推奨していたような場合には、直接侵害行為をしているものでなくても責任を問えるとする判断です。
刑法でいうなら教唆・幇助のような考え方ですが、あくまで民事上の責任を帰することができるということなので異なりますね。
ただ、これまでの連邦地裁・連邦高裁で示された合法目的でも使用可能なソフトの開発は違法ではないという判断を変更してはいません。
よってこの考え方は法理として生きていますので、今後は、著作権侵害行為の推奨に当たらない配布の仕方をすればよく、開発・配布側として相当と考えられる著作権侵害行為の防止措置を取ればよいということになりますが、具体的にどうすれば良いのかまでは明らかでないですし、そもそも悪用できないソフトの開発をして始めて十分なのだという言い方もできますから一概に判断はできません。
差し戻されたので今後の判断を見守ることになりそうです。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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